笑演劇好きの主に観劇感想日記(たまにレイソル、ニューカッスル等)

備忘録をかねた笑演劇好きの主に個人的な趣味の演劇観劇日記 あとたまにサッカー等(レイソル、ニューカッスル) *誹謗中傷は無い様に気をつけますが、学が無い為、不適切な内容やマズイ内容ありましたらご指摘下さい。 *ネタバレあります。

MCR本公演 「無情」

〇2016年8月27日(土)

 

MCR本公演「無情」@スズナ

 

〇出演

櫻井智
おがわじゅんや
北島広貴
伊達香苗

諌山幸治(ブラジル)
たなか沙織
平島茜(THE REDCARPETS)
志賀聖子
佐藤有里子
亀田梨紗

本井博之
堀靖明

 

〇あらすじ

足元から徐々に感覚が麻痺していき、
いつか全身が固まってしまう病気に冒されながらも世界を閉ざすことを拒否する女と、
その妻を看病しながら、看病を理由に仕事をサボり続ける男。

盲目だが世界を広げることに執着して、
とりあえず家に鍵をかけずに生活を送り、
結果的に全てを閉ざすことになる女と、
その家に泥棒に入った男たち。

世界はみんなのものだし、みんなが世界を作り出しているということを理解しながら、
自分の都合で世界を広げたり閉ざしたりするような、
結局はいつだって自分が中心になってしまう世界に生きる人たちの、
愉快な罵詈雑言が四方八方から飛び交うお話です。(以上HPより)

 

何回か拝見している好きな劇団さん。

 

今回のは、もの凄く良かった!!!!

 

序盤はこれまで通り笑わせてくれるんだが、中盤から重く切ない話しになっていき、ラストでは演劇観て久しぶりに泣いてしまった。

 

全身が麻痺していってしまう女性(たなか沙織さん)とその旦那さん(櫻井さん)がメインの物語と盲目の女性(亀田梨妙さん)とその家に泥棒に入った3人組(おがわさん、北島さん、諌山さん)がメインの物語といった具合に同時進行で2つの物語が進行されたが、どっちの話しも笑っている内に徐々にシリアスな展開になり、心を掴まれ、揺さぶられ、ラストでは何という感情なのか分からないけど、とにかく涙が出てきた。

(どちらの話しでも泣いたので、2回泣いてます笑)

 

たなか沙織さん、櫻井さん、亀田さんが本当に凄く凄く良くて素晴らしかった!!

 

たなか沙織さんの徐々に麻痺が進行していく過程を観ていくのが辛かった~

全身麻痺してからの展開は、友人の台詞を聞いた瞬間、あ。。そういうことか。。と理解してもうダメだったな。(演出も凄く良かったと思う。)

ダメなのに、追い打ちかけての櫻井さんのあのセリフでもう泣いてしまった。

あれは旦那のかすかな希望にすがった台詞だったのかなと思ってるけど、旦那のことを思うと、あのセリフは本当に切なくて見てられなくて下を向いてしまった。

 

櫻井さんの序盤の笑いを取る所は笑えて、奥さんに対してあの選択をする葛藤とかのシリアスな場面とか、何というか嘘が無い恐ろしい位の現実感を感じて凄く引き込まれたな。

自分ならどういった選択肢、奥さんに対する態度とかどうするかな等、色々と考えさせられちゃったな。

(ラリアット、がっつり決まって爆笑しました笑)

 

亀田さんの方の話しもシリアスな展開になっていったけど、亀田さんが本当に凄く良くてグッと引き込まれた。

諌山さんに対するつれない対応とか、口を膨らませる所とか可愛らしく微笑ましかった。

ラストの手に持ったものと、亀田さんの笑顔を観た瞬間にまた泣いてしまった。

 役的にあまり喋らない、動かない役だったけど、黙ってても存在感が物凄くあって引きつけられた。

 

個人的に良い芝居好きな芝居だと思う基準は、舞台にいる人がそこに実在しているかどうかじゃないかなと思ってる。

もちろん演劇だから芝居してるし、ストーリーも言ってみれば嘘ってことになるんだけど、自分が観てて舞台上に実在しているって思える作品は引き込まれて嘘じゃなくなる。

別に話しにリアリティがあるないってのは正直関係なくて、あり得ない話しや設定でも舞台上に実在していると感じれれば、その時点でもう嘘じゃなくなり引き込まれてその物語を楽しめる。

逆に話しや展開にリアリティがある作品でも、舞台上に実在してなく、あ~芝居しているんだなって感じたら、もうその時点でただ舞台作品を観てるだけで、まったく引き込まれないし、少し引いた状態であ~演劇を観てるんだなって感じてしまう。

(自分の悪い癖であると思ってる。)

その点で行くと、今回は特にたなかさん、櫻井さん、亀田さんにググッと引き込まれて嘘がなく確かに舞台上に存在していて素晴らしかった!

(相変わらず何が言いたいのか語彙力が無いのが自分で悲しいが、とにかく良かった)

 

話しを「無情」に戻すと2つの話しを繋げる存在の堀さんは相変わらず存在感があるし、笑わせてくれる。何というか主役じゃなくても、いつも凄く記憶に残る俳優さん。

 

あと、おがわさんの終盤の喋り方が面白かったな(笑)

堀さんとの連続攻撃に凄い笑ってしまった。

 

何というか、重いんだけど適度に笑いを散りばめて重すぎないし

辛い場面が多いのに、全体としてはホッコリした気持ちにさせられる良い脚本、演出、役者さん達で凄く心に残った。

 

観終わった後の余韻がもの凄く残る作品で、もう一度観たい作品である。

 

「無情」ってタイトルだけど色々な感情を貰った公演だった!!

(これはどなたかの感想を観て、本当にその通りって思ったので使わせてもらった)

 

毎回観ている劇団さんじゃなかったんだけど、これからは毎公演観ようかなと思っている。

 

うだうだ纏まらなかったが、とにかく言いたいのは本当に観れて良かった!!